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[聞く力]

No.12

Q&A

「聞く力」を鍛えるためにお答えします。

Q.一歩踏み出すべきか、否か

「嫌われてしまうかも……」「怒らせてしまうかも……」と思ってしまい、インタビューの際の引き際がわかりません。

 

例えば、売り上げを聞くとき。

「その数字はあんまり書いてほしくなくて……」と言葉を濁された場合「そこをなんとか」と一歩踏み込むべきなのか、あっさりと「そうですか」と引くべきなのか、いつも迷います。

あるいは、飲食店で料理の作り方を聞くとき。

「これは秘伝のソースなので作り方は言えません」と言われたら「何を使っているかだけでも!」と、グイグイいくべきなのか「へぇ、社外秘なんですねぇ」で、終わらせるべきなのか……。聞きたい気持ちは、もちろんあるんです。でも「しつこい!」と怒らせてしまったら、元も子もないよなぁ、と。くりしんさんはこんな経験、ありませんか?

A.大事なのは相手の心をくすぐること

答える人: 栗田真二郎

経験はあります。

結論を言いましょう。

質問の角度を変えて食い下がります。

ただし「読者にとってその情報が必要ならば」です。

 

例えば、飲食店の売り上げを聞くとしましょう。

もちろん話の持っていきかたもあります。

相手を気持ちよくさせていれば

「しょうがないなぁ、でも、書かないでよ」

ってなるんです。

 

でもね、あなたのようにストレートに年商、月商を訊ねて渋い顔をされた。

その渋い表情をされた瞬間に

「いやいや、記事には書きませんから。単に個人的な興味です」

と間髪入れずに言えるか、否か。

 

あなたの場合、相手のリアクションは「その数字はあんまり書いてほしくなくて」というレベルですから明らかな嫌悪感ではないと思います。

が、あなたの場合は「気まずいなぁ」の空気をつくってしまっている。

認定しましょう、あなたは一人前の”気まずいメーカー”です。

それじゃあ、相手も気まずくなる。

わかりますよね。

 

どうしても数字が必要な誌面。

本音を言えば、数字が出せないなら掲載しないという選択肢もあるのですが。

じゃあ食い下がりましょうか。

たとえば先の飲食店の話でいえば、

客席数40

平均客単価2500円

1日の客席回転率2回転(40席×2回転)

という個別の情報を別々の質問で聞き出せば、

平均日商は20万円というひとつの数字がはじき出されます。

25日営業であれば月商500万円の店ですよね。

ここまで計算して「数字を確かめる」のも手です。

ただ、はっきりと書いてくれるな、となれば、

繁忙期である週末の客数だけ聞くとよいでしょう。

「平均客単価2500円。週末ともなると客数は100を超える」

と書ければひとつのゴールかもしれません。

 

「秘伝のソース」については、

大前提として「あなたの聞き方が下手」ですね。

「これのベシャメルはうまい!隠し味は昆布茶ですか」

きちんと持ち上げて、核心をえぐる。

そうすると、

「おお、この人は料理がわかる人だな」

と信用と信頼を生むわけです。

その関係性が生まれれば、あとは簡単ですね。

舌オンチでも、信用、信頼される聞き方はある。

「ベシャメルはよく隠し味に昆布茶が使われますよね」

そう言われるとシェフは

「おお、この人はきちんと勉強している人なんだな」

と思う。そうなるともっと教えてくれます。

 

一歩の踏み出し方が、核心に迫れるか否かを分かちます。

引き出したければ、相手の心をくすぐる聞き方を心がけましょう。

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[聞く力] No.13

Q&A

「聞く力」を鍛えるためにお答えします。

Q.相手を気持ちよくさせる「相づち術」を知りたい!

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