経験はあります。
結論を言いましょう。
質問の角度を変えて食い下がります。
ただし「読者にとってその情報が必要ならば」です。
例えば、飲食店の売り上げを聞くとしましょう。
もちろん話の持っていきかたもあります。
相手を気持ちよくさせていれば
「しょうがないなぁ、でも、書かないでよ」
ってなるんです。
でもね、あなたのようにストレートに年商、月商を訊ねて渋い顔をされた。
その渋い表情をされた瞬間に
「いやいや、記事には書きませんから。単に個人的な興味です」
と間髪入れずに言えるか、否か。
あなたの場合、相手のリアクションは「その数字はあんまり書いてほしくなくて」というレベルですから明らかな嫌悪感ではないと思います。
が、あなたの場合は「気まずいなぁ」の空気をつくってしまっている。
認定しましょう、あなたは一人前の”気まずいメーカー”です。
それじゃあ、相手も気まずくなる。
わかりますよね。
どうしても数字が必要な誌面。
本音を言えば、数字が出せないなら掲載しないという選択肢もあるのですが。
じゃあ食い下がりましょうか。
たとえば先の飲食店の話でいえば、
客席数40
平均客単価2500円
1日の客席回転率2回転(40席×2回転)
という個別の情報を別々の質問で聞き出せば、
平均日商は20万円というひとつの数字がはじき出されます。
25日営業であれば月商500万円の店ですよね。
ここまで計算して「数字を確かめる」のも手です。
ただ、はっきりと書いてくれるな、となれば、
繁忙期である週末の客数だけ聞くとよいでしょう。
「平均客単価2500円。週末ともなると客数は100を超える」
と書ければひとつのゴールかもしれません。
「秘伝のソース」については、
大前提として「あなたの聞き方が下手」ですね。
「これのベシャメルはうまい!隠し味は昆布茶ですか」
きちんと持ち上げて、核心をえぐる。
そうすると、
「おお、この人は料理がわかる人だな」
と信用と信頼を生むわけです。
その関係性が生まれれば、あとは簡単ですね。
舌オンチでも、信用、信頼される聞き方はある。
「ベシャメルはよく隠し味に昆布茶が使われますよね」
そう言われるとシェフは
「おお、この人はきちんと勉強している人なんだな」
と思う。そうなるともっと教えてくれます。
一歩の踏み出し方が、核心に迫れるか否かを分かちます。
引き出したければ、相手の心をくすぐる聞き方を心がけましょう。