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[書く力]

No.14

Q&A

文章に関する悩みをズバッと解決!

Q.ライターに向き不向きはあるのか?

匿名希望

編プロでライターとして働く友人に「私もライターになってみたいな」とポロッと言ってみたところ「あんたには向いてないよ」と言われました。正直、腹が立っています。

だって、向いているかいないかなんて、やってみないとわかりませんよね!?

怒りをおさえて「なんでそう思うの」と聞いてみたらば彼女、「だってあんためっちゃコミュ障じゃん」なんて言うんですよ。

確かに私は初対面の人と打ち解けるのにちょっと時間がかかるタイプではありますが、それとライターと、どう関係があるというのか。

確かに彼女はかなり社交的で外面も良いですが(あ、ちょっと悪意がある言葉になってしまいました)、それってライターよりも営業向きなんじゃないのか。

もう、なんだかムショーに腹がたって、ライターになってやろう!!と思っていたときに文章の学校ONLINEに出会いました。

 

はっきり言って、彼女よりも私のほうが文才はあるはずなんです。

書くことだって、好きですし。

でも、彼女の言うことが本当だとしたら私ってそれだけじゃライターになれないってことでしょうか?

だとしたら、ライターに向いている人って具体的にどんな人だと思いますか???

A. 好奇心があって、人と違う視点を持ちつつも素直で、本をたくさん読む人です。

元木哲三

こうした質問が出ること自体、ライターが特別な職業だと考えられている証拠。「文章=その人のセンスや個性」という認識が根強いからなんでしょうね。

でもね、センスや個性だけでは仕事にならないのは、どの業界、業態でも同じです。つまりは社会人としての基本的な知識や能力、常識が、やっぱりなにより大切なんです。

あ、ぼくがそれらを身につけているかどうかは、棚の上に置いておきますよ。じゃないと、ここから先、書けないもの。

ライターは文章を書くことが仕事と思われがちで、確かにそうなんですが、実はその前に「取材」という大事な、大事な過程があります。よく「原稿は取材の時点で決まっている」などと言われますが、これに反論する職業ライターはいないでしょう。取材で得ていない情報は書きようがありませんから。

取材では人にインタビューする機会が多いので、ここで重要になるのがコミュニケーション能力です。明るく、元気で、はきはきとしている。礼儀正しく、身だしなみもしっかりしていて、正しい言葉遣いができる。うん、大切です。

そのインタビューのアポイントは電話で取ることもあるので、相手に信頼される話し方ができるかどうかは、けっこう大切。実際にここでつまずいて、やめてしまう人も一定の割合でいます。

ね、ほら、こう書くと、当たり前すぎるくらいに当たり前に必要な能力でしょ。もちろん、ずば抜けて高い必要はないんですが、少なくとも相手を不快にさせたり、不信感を抱かせたりしないレベルのコミュニケーション能力は持っていてほしい。

 

営業力は大切です

 

なんてことを書くのも、実はフリーライターの中には「ええ! こんな常識もないの?」と驚いてしまうような人が少なからずいるからです。「その格好で来る?」とか「いやいや、ちゃんと相手のほうを向いて話そうよ」とか、「反論しなくていいよ、そこ」とか(いま、多くの編集者が深く頷く姿が見えた)。社会人として通用しないから、フリーになったというような人たちですね。登校拒否とか、二日酔い出勤とか、ドロップアウトを続けてきたぼくから見れば、彼らは同類ですし、愛すべき存在ではあるんですが、たとえそこそこ文章が書けたとしても、長く続けるのは難しいでしょう。

kaeru

それと質問に「それってライターよりも営業向きなんじゃないのか」という一文がありましたが、もしあなたがフリーライターになるならば、「営業」は何より大切な仕事です。依頼をもらえなければ、そもそも文章力を発揮する機会が生まれませんからね。

もちろん、「文章力なんてどうでもいい」と言っているわけではありません。継続して仕事を受けていくためには、やはり良い文章が書けるかどうかにかかっています。あなたに「文才がある」のならば、それは大きなアドバンテイジだと思います。

 

「あれ」が好きな人が多い気がする

 

さて、ライターに必要な能力が、ごく一般的な社会人に求められるスキルセットであると理解してもらった上で、あらためて「ライターに向いている人」について考えていきましょう。

まずは何と言っても「好奇心」のある人。森羅万象、あらゆることを知りたいと思う気質。これは不可欠です。知らないことに出くわしたときに、すぐに検索する人であってほしい。大人数でいるときに、ライターだけがスマホで素早くググっている事実に、思わず笑ったことがありますが、知的好奇心こそがライターの命です。

それから「人と違う視点」を持つ努力を惜しまない人。世の中で起きていることを、多くの人と同じ方向から見ていたのでは、書く材料など見つかりません。みんなが「UFOだ!」と空を見上げたら、見上げている人たちの表情を観察するくらいのあまのじゃく的な行動が求められるんです。

で、矛盾するようですが、一方では「素直」であってほしい。批判的精神は確かに大切なのですが、それは脳内のチェックマンとして常時作動させておくに留めて、人の話はやっぱり素直に聞くのが一番です。あと、一般の人が知り得ない情報や、普通ならば会えない人にインタビューしたりする機会があるので、思い上がってしまうことも。謙虚であり続けることも、大切な資質です。

こうして挙げていくときりがないので、最後に決定的なことをひとつだけ書きます。それは「本をたくさん読んでいる」こと。もちろん例外はありますが、読書量は文章力にかなり大きく影響します。もし、これまであまり本を読んできていないのならば、かなり不利な状況にあると認識しておいたほうがいいでしょう。

挽回するには、単純に読むしか道はないのですが、もしそれを苦行に感じるのならば、ライターには向いていないと思います。ライターの多くは文章を書かなきゃならないので、読む時間がなかなかとれず、それが苦しみになるといった、ちょっとおかしな人たちです。ぼくの場合、執筆の休憩中にすることは、主に読書です。もし、本を読むのが好きじゃないのならば、こんなのと競争しなくてもいいと思うんですよね。

 

 

最後と書いておきながら、もうひとつだけ言うと、ライターは音楽好きが多い。とくに「うまいな」と感じる人は、楽器ができたり、歌が上手かったりするというのは、あくまで個人的な見解だけど、当たっていると思っています。これは言葉の音楽性という話に繋がるのですが、それはまた別のコラムで。

A.答えを見る

[書く力] No.15

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