どもども、説得すればなんとかなると考えている、くりしんです。
前回の「トークどろぼう」について、
もう少し書いておくべきだなって思いまして。
人の話を聞いてどうしても「解決したがる人」いますよね。
しかも、勝手に。
何も求められていないのに。
周りの人は誰しも私に相談したいのだ、というエクセレントな「思い込み」。
聞き手としては、気をつけておくべきポイントです。
ある健康食品メーカーに勤めるAとBの会話を例に紐解いてみましょう。
A 「今日仕事でミスしちゃって」
B 「仕事のミスくらい誰だってあるよ」
A 「いや、それがけっこう大変なミスで、商品発注数のケタを間違えちゃって」
B 「ふーん、でも落ち込んでても仕方がない。大事なのは同じミスを繰り返さないこと」
A 「ま、そうなんだろうけどね。ただ向いてないのかなぁ、この仕事なんて思っちゃって」
B 「そのくらいのことで弱音はいててどうする。ぼくに言わせたら、もうそれ甘えだよ」
A 「わかった。この話、もういいや」
どうですか。
Bは頼まれてもないのに「解決したがる人」です。
結果的にAの「トークどろぼう」しちゃっているんですね。
解決を求めないならばどうなったのか。
A 「今日、仕事でミスしちゃって」
B 「ああ、ミスしたんだ」
A 「商品発注数のケタを間違えちゃって」
B 「そうか。ケタを間違ったんだ」
A 「うん、で、この仕事、向いてないのかなぁ……なんて」
B 「そこまで思い詰めたんだね」
A 「でもさ、気分入れ替えて、がんばるしかないってのはわかってんだよね」
B 「そう思えるなら、心配ないね」
A 「なんかすっきりしたよ。ありがとう」
どうですか。
こちらのBはうまくAの心理を引き出していますよね。
心の扉を開けて、なおかつ、A自身に解決を委ねている。
そして、AはBに「また話を聞いてもらいたい」と思うでしょう。
はっきり言いましょう。
「解決したがる人」は嫌われます。
開こうとした相手の心を閉じさせる人です。