どもども、普段は物静かな、くりしんです。
本当なんですよ、口を開けばオヤジギャグしか言っていませんから。
あれはたぶんライター歴3年ぐらいだったでしょうか。
ビジネス誌で編集部記者をしていたころです。
ある経営者にインタビューに行ったんですな。
福岡では名の知れた企業の社長さんでしたが、オイラ自身はお会いするのは2回目。
インタビューは初めてでした。
宗像に廃プラスチックのリサイクルプラントを開発したタイミングだったかなぁ。
ここまで言ってしまうとインタビュイーが限定されてしまいますかね、うふふのふ。
さあ、その日は予想だにもしなかった展開が待ち受けていました。
社長、幾度となく水を向けてもなかなか喋ってくれないんです。
「そうですね」
「まあ、そうですね」
「うーん」
ほぼ、その繰り返しで与えられた時間は過ぎゆくばかり。
とにかく焦ってしまって矢継ぎ早に質問した記憶があります。
すでに新聞発表されていた内容のうわ塗りインタビュー。
ご本人の写真を撮れたのが収穫といって言いぐらいだったのねん。
ニュース記事を書き上げて広報へ。
社長のコメントをもらう手筈をとるという散々の体たらくでした。
広報の方に正直に話すと「もともと口数が少ないもので。同席すればよかったですね」と。
いや、同情や慰めの言葉は、そんな優しさは欲しくない。
オイラが悪かった。
ただそれだけの話だと割り切りました。
そこからオープンクエスチョン、クローズドクエスチョンなどの会話術も習得しました。
そして幾人かの「無口なインタビュイー」にも遭遇することになりました。
あれからおよそ20年。
「口数が少ない」相手へのいちばんの対処法は、話し出すまで根気よく「待つ」のがポイント。
それでもなかなか出てこないときは、答えに当てはまりそうな言葉を投げかけて「助け舟」を出しましょう。
「言い換えれば~ということでしょうね」といった例えを投げかけることで話が流れ出す。
ただ、あまりにも早い「助け舟」は、答えを考えている相手の機嫌をそこねるので注意しましょう。
「鳴くまで待とう、ほととぎす」でやんす。
家康ですなぁ。
会ったことも話したこともないけど。