またまた大塚英志氏の本を。
いかに私が彼の著作に影響を受けてエンタメ小説をつくろうとしているかがすでにバレバレですね……。
今回は「シナリオ」についてです。
いざ小説を書こうとしたときに、勢いだけで書いてはいけません。
それでも書ける人はきっといるのでしょうが、ここは「誰にでも書ける方法」を考える場所。「誰でも」「簡単に」作品を生み出せなければ意味がないのです。
そんなときに大塚氏は「場面カード」を提案しています。
ちょっと大変だけど、この準備が重要!
その名の通り、「場面」をカードに書き込むだけです。
B6サイズ程度のカード(ちょっと大きめの文具店なら手頃なサイズのカードがいろいろあります)に、場面(シーン)を振り分けて、物語全体の構成を整理していくのです。
ルールは
・ワンシーンにつきカードを1枚使う
・400-800字ぐらいのプロットを書き込む
・物語の時間軸に沿って通し番号を振る
(プロット上、途中で過去の回想シーンが入る場合は時間軸に沿って頭に場面カードを持ってくるetc…)
試しに「僕のメジャースプーン」(辻村深月)を場面カードにわけてみたものがあるので載せてみます。
こんな感じで、入れるべき要素は
・通し番号
・場所
・時
・登場人物
・プロット
・伏線
・読者に伝えるべき情報
です。
そして、場面カードを作り終えたら同じ場所がくり返し現れていないかをチェックします。意図して狙った効果でない場合は場所に変化を持たせることでストーリーの単調さが解決されるのです。
また、伏線を受ける場面を用意しているか。あるいは伏線は回収できているかもひと目でわかります。
このようにカードを増やしたり減らしたり、削ったり中身を書き換えたりして、ある程度完成したら次は時間軸上の入れ替えです。例えばプロット上は別の場所だったけれど場面カードを並べ替えていく中で「クライマックスを先頭にしたらよりドラマティックになるかもしれないぞ」と気づける場合もあるわけです。
ちなみに、なぜ私が「僕のメジャースプーン」を場面カード化しているのかというと、大塚氏が「お気に入りの小説をカード化する練習をすれば物語を破綻なく作る力がレベルアップする」と言っていたから。
確かに、すでに完成している小説を一度バラすことで、ただ読んでいるときには気づかなかった伏線の置き方や場面の豊富さに驚かされます。
ぜひ、一度やってみてくださいヾ(@⌒ー⌒@)ノ